フローサイトメトリー自動化の重要性と期待される効果
フローサイトメトリーは、創薬および開発のさまざまな段階で使用される強力なツールです。たとえば、薬剤スクリーニングでは、膨大な細胞集団の中から単一細胞レベルで薬剤候補の影響を解析できます。また、細胞治療の製造過程では、製品の安全性と有効性を確保するために、各段階で細胞の特性評価に使用されています。
フローサイトメトリーの自動化は、拡張性、再現性、品質、スピードを重視するバイオ医薬品企業や 受託研究機関(CRO)にとって、ますます重要な要素となっています。BDはBiosero社という信頼性の高いラボ自動化のリーダーと連携することで、BD製フローサイトメーターをご利用いただいているお客様に新たな自動化の可能性を提供し、革新的な治療法の市場投入がさらに加速することを目指しています。
BDとBioseroによるフローサイトメトリー自動化の実装
本協業では、BD製フローサイトメーター機器ソフトウェアに新たな機能を開発し、Biosero社の「Green Button Go®」ソフトウェアとの互換性を確保することを目指しています。また、バイオ医薬品企業やCROに対して、ロボットアームとのスムーズな統合を可能にするカスタム研究支援も共同で提供して参ります。
従来、創薬および開発におけるフローサイトメトリーのワークフローには、多くの手作業が必要でした。たとえば、サンプルは通常、マルチウェルプレートを1枚ずつ手動で装置にセットして解析する必要があり、これは非常に時間のかかる作業です。
ロボットアームとの連携でこれらの作業は自動化され、加えてラボ自動化ソフトウェアによって、フローサイトメーター、ロボットアームやモバイルロボットの搬送機器、さらには分注機器等をひとつの通信エコシステム内で連携させることで、科学的プロトコルの自動化、ラボのトータルな生産性向上、人為的ミスの削減が可能になります。
製品展開と今後の展望
Biosero社の自動化ソフトウェアと互換性のある、新バージョンのBD製フローサイトメーター機器ソフトウェアは、以下の機種向けに2025年中に研究用途として地域の販売代理店を通じて提供される予定です。
また、BD FACSDiscover™ シリーズ(読み:ビーディー ファックスディスカバー)の機器も、将来的な統合に向けたロードマップに含まれています。
BDは、フローサイトメトリーのリーディングカンパニーとして、信頼できるパートナーとの協働による自動化と効率化を通じて、革新的な治療法の早期実現に貢献してまいります。
【製品概要】
販売名:BD FACSLyric フローサイトメーター
製造販売届出番号:13B1X10407000161
製造販売元:日本ベクトン・ディッキンソン株式会社
上記製品以外は研究用です。本製品は、疾病の診断・治療または予防に使用することはできません。
Biosero,Inc.
BioseroはBICOグループの一員であり、研究者があらゆる段階で発見を指揮できるようにする、科学研究に特化したソフトウェアおよびラボ自動化ソリューションを開発しています。BioseroのGreen Button Go® ソフトウェアおよび統合サービスは、ラボの自動化を科学に適合させ、業務を加速し生産性を向上させる統合された技術エコシステムを構築するものです。さらにGreen Button Go® Orchestratorアプリケーションは、ライフサイエンス、バイオテクノロジー、製薬、診断研究におけるワークフローと業務を指揮する、一貫したラボ管理ソリューションを提供します。Bioseroは、世界の最も重要なニーズに取り組むことで生活の質を高めることに尽力する組織とのパートナーシップに情熱を注いでいます。詳細については、www.biosero.comをご覧ください。
ローツェライフサイエンス
ローツェライフサイエンス株式会社は、2004年アイエステクノロジージャパン株式会社として設立し、2017年にローツェ株式会社の完全子会社となりました。茨城県つくば市の製造拠点から、ライフサイエンス研究用自動化製品、細胞培養自動化製品及びラボラトリーオートメーションシステムのインテグレーションまでトータルソリューションを提供しています。
詳細については、https://www.rorze-ls.com をご覧ください。
本プレスリリースは、報道関係者を対象に、BDグループに関する最新情報を提供するものです。
患者さんや一般の方向けに、顧客誘引や医学的アドバイスを目的としたものではありません。