「UltraCor™ Twirl™ ブレスト マーカー」シリーズから新形状2種「Curls」、「Clover」を発売

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Publish date: 2025年9月29日

「UltraCor™ Twirl™ ブレスト マーカー」シリーズから新形状2種「Curls」、「Clover」を発売

病変部位や症例に応じた選択が可能に

BDのグループ会社である株式会社メディコン(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:長瀬信弥)は2025年10月1日、乳房病変部位を正確にマーキングするための 「UltraCor™ Twirl™ ブレスト マーカー(読み:ウルトラコア トゥアール ブレスト マーカー)」 シリーズより、新たに 「Curls」(読み:カール)」および 「 Clover」(読み:クローバー)の新形状2種を発売いたします。超音波での視認性を追求した美しい3D設計の新形状追加により、乳房や腋窩リンパ節などの病変部位や症例に応じた柔軟なマーカー選択が可能となり、より適切で効率的な病変部位の同定と切除計画の立案、経過観察をサポートします。

 

■ 術前治療の進歩と病変部位同定の重要性

近年、乳がんサブタイプであるHER2陽性乳がんやトリプルネガティブ乳がんの治療において、術前化学療法の進歩により病理学的完全奏効(pCR)となる症例が50%*1を超えること、またHER2陽性乳がんで60%*2、トリプルネガティブ乳がんで48%*2もの腋窩リンパ節転移消失が起こることがトピックスとなっています。この奏効率の上昇に伴い、手術時に病変の位置を正確に把握することの重要性も増しています。ブレストマーカーは、超音波を含むマルチモダリティの画像診断機器で確認することができるため、術前化学療法後の病変の位置把握、切除範囲の計画への貢献が期待されます。

 

■ 新形状「Curls」と「Clover」の導入で、部位・症例に応じた柔軟な選択を実現

今回追加された 「Curls」 および 「Clover」 は、それぞれ異なる形状特性を持ち、留置部位や組織の状態に応じた使い分けが可能です。これまで提供されてきた 「Ring(読み:リング)」 とあわせて、患者さん一人ひとりの症例に応じた、より柔軟かつ適切なマーキングが可能となりました。これにより、同一乳房内に複数病変がある場合でも、それぞれの病変を識別することに貢献します。

    • Card Image

      2つのリングからなる立体的な構造を持ち、組織内への安定した留置ができるよう設計されています。

    • Card Image

      小型設計により、腋窩リンパ節への留置に適しています。

    「UltraCor™ Twirl™ ブレスト マーカー」の特長

    「UltraCor™ Twirl™ ブレスト マーカー」 は、ニチノール(ニッケル-チタン合金)製の3D構造を採用し、超音波・MRI・マンモグラフィ・CTなどの画像診断で高い視認性を発揮します。今回の新形状追加により、シリーズ全体として、より多様な症例に対応可能なラインナップとなりました。

    ニチノールが支える、視認性と安全性のバランス

    体内に長期留置するステントなどにも使用される、形状記憶と超弾性に優れたニチノールを採用しています。ゲルやポリマーといった体内吸収性材料を一切使用せず、長期にわたる超音波視認性を保ちながら、安全性にも配慮しています。

     

    特徴的な巻かれた形状(twirled shape)が支える、安定性と視認性

    展開時に元の形状に戻る形状記憶機能を備えた3D設計により、安定した留置が可能となります。特徴的な3D設計による超音波下での視認性を追求するとともに、MRI・マンモグラフィ・CTなどの各種画像診断にも対応。マルチモダリティ環境において、安定した視認性と耐移動性を提供します。

     

    操作性と安全性に配慮したアプリケーター設計

    色分けされたベベル(斜めにカットした針先形状)付きの17Gニードルを採用しており、直接穿刺またはBD EleVation™ バイオプシーシステム(読み:エレベーション バイオプシーシステム)付属のコアキシャルカニューラ(針の外筒)を介した穿刺のいずれにも対応します。1cm間隔のリファレンスマークと誤留置防止インジケーターにより、安全かつ正確な操作をサポートします。

    BDは、乳がん診断・治療における精度と患者QOLの向上を目指し、革新的な製品を提供しています。

    今回、「UltraCor™ Twirl™ ブレスト マーカー」 シリーズから 「Curls」、 「Clover」 の2形状を新しくリリースすることを通じ、より一層、患者さん一人ひとりに寄り添い、 「明日の医療を、あらゆる人々に™」 の実現を目指します。

     

    ■ 乳がんについて

    乳がんは日本人女性の9人に1人が罹患するとされ、特に30〜39歳のAYA世代では全がん罹患の約22%を占める*3など、若年層での発症も増加傾向にあります。治療技術の進歩により5年相対生存率は92.3%*4と高く、術後の人生が長く続くことから、根治後の乳房の整容性や術後の身体的・心理的負担の軽減、患者さんのQOL(生活の質)への注目度は益々重要性を増しています。

     

    [製品写真]

      左から「Curls」、「Ring」、「Clover」

        上から「Curls」、「Ring」、「Clover」 がそれぞれの展開時に元の立体形状に戻る様子

          [Reference]

          *1 日本乳癌学会 乳癌診療ガイドライン2022年版 FRQ3  術前化学療法で臨床的に完全奏効を得られた浸潤性乳癌に対する非切除は勧められるか? | 外科療法 | 乳癌診療ガイドライン2022年版

          *2 Samiei S, et al. Axillary Pathologic Complete Response After Neoadjuvant Systemic Therapy by Breast Cancer Subtype in Patients with Initially Clinically Node-Positive Disease: A Systematic Review and Meta-analysis. JAMA Surg. 2021 Jun 1;156(6):e210891. doi: 10.1001

          *3 がん情報サービス 小児・AYA世代のがん罹患:[国立がん研究センター がん統計]

          *4 がん情報サービス 乳房:[国立がん研究センター がん統計]

            【製品概要】

            販売名:UltraCor Twirl ブレスト マーカー
            承認番号:23000BZX00313000
            製造販売元:株式会社メディコン

             

            詳細は以下のサイトよりご覧いただけます。 
            https://www.bd.com/ja-jp/products-and-solutions/products/product-families/ultracor-twirl-breast-tissue-marker

             

            本プレスリリースは、報道関係者を対象に、BDグループに関する最新情報を提供するものです。
            患者さんや一般の方向けに、顧客誘引や医学的アドバイスを目的としたものではありません。

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